抄録
地域防災の最小単位である地域町会・自治会が各地区の災害予測に沿った防災マップを作成しているが,人員と予算の確保が困難である.また,実施主体を都道府県から市町村,地元町会・自治会と小中学校へと展開することが求められる.
本研究では,地域自治会や校区の防災情報を地域住民が共有するために,オープンソースの地理情報システムを用いた地域防災マップ作成支援システムを開発した.システムを小学校3校で実践し,情報収集や操作性,有用性,魅力性の評価実験を行った.その結果,操作性には課題があるものの,児童の危機意識を高める有用性と,児童が協力しながら作業する魅力性が示唆された.