豪雨や地震などを誘因とする道路法面の災害発生時,応急復旧により早期に通行機能を確保したうえで,本復旧へ移行する対応の手順がある.道路法面の災害形態は,現場毎で多種多様であるものの,応急復旧では仮設防護工や押え盛土工などのシンプルな対策工の採用が多い.しかし,供用中の道路法面災害の応急復旧は短期間での対応を求められるため,現場で経験的に行われることが多く,実務的なノウハウが体系化されるまでに至っていない.本論では,NEXCO3会社が管理する高速道路において,約30年間で発生した道路法面の災害事例の蓄積データを基に,応急復旧から本復旧までの流れを災害パターン毎で分類し,道路法面災害の応急復旧対応の実務に活用するための留意点を示した.