2019 年 75 巻 2 号 p. I_27-I_37
災害時には,大きな被害を受ける地区が存在する一方,災害発生の可能性が高かったが結果的に被害を免れる地区も存在する.本研究では,このような災害発生のポテンシャルが高かった地区における住民の災害意識について調査を行った.調査は,平成30年7月豪雨の際に水害のポテンシャルが高かった京都市南部の住民を対象とし,下鳥羽地区の住民を対象とした自治会による基礎調査と,WEBによる比較調査を実施した.
調査では,平成30年7月豪雨当時の周辺河川の氾濫可能性に対する認識や避難状況を確認するとともに,水害ポテンシャルを指摘した際に,当時の対応行動の適否や避難行動に変化が生まれる可能性を確認した.また水害ポテンシャルの指摘が効果的に機能する要因として,水害に対する敏感さ,水害対策の理解状況など複数の要因が影響することも確認された.