2021 年 77 巻 2 号 p. I_114-I_122
防災教育の実践が小学校で展開されている中で,それぞれの地域特性を反映させて,自らが命を守る行動を起こすための教育が求められている.本研究では土砂災害のリスクが高い小学校において,土砂災害マイ・タイムラインの作成と教育現場での実践を実施し,小学校区の地域住民に対するアンケート調査結果と合わせて検証することで,タイムライン作成が地域住民の行動計画に対し意識を高めるかどうかについて考察した.その結果,災害情報,避難のきっかけ,作成に向けた雰囲気づくりが重要であると考えられるほか,地域への波及についても確認することができ,その有用性について指摘した.