2022 年 78 巻 2 号 p. I_141-I_152
気象予測の分野では,近年,アンサンブル予測の研究開発が促進され,その活用も拡大している.このような予測結果に見え隠れする気象災害の潜在性「災害ポテンシャル」について,著者らは,現在からこれから起こりうる現在の未来として視る一般的な考え方に加え,現在から既に過ぎ去った過去の未来として視ることを提案している.本研究では,災害ポテンシャルに関する基礎的な調査として,現在進められている各種研究を基盤として,どのような災害ポテンシャルを示す情報形成が可能なのか,それらの情報にどのような特徴があるのかを8つの潜在的な災害リスクを示す情報を対象に分析するとともに,その印象をアンケートにより調査した.結果,各情報には特徴が確認されるとともに,それらの特徴が,災害リスクの多様性や潜在性に対する意識に影響していることが確認された.