抄録
近年,シールドトンネルの高速施工,長距離施工,コスト縮減などのニーズが高まっている.今後,大深度地下が利用されるようになれば,そのニーズは更に高まると考えられる.著者らは,そのニーズに応えるべく,セグメント継手に力学的な締結部材を使用せず,雄雌ナックル継手とすることにより,新設セグメントの挿入によりセグメント継手が自動的に締め付けられ,かつリング継手に連結材を使用することにより,締め付け反力をセグメント本体に伝達させない自己締結型のセグメントを開発し,東京地下鉄副都心線の新宿三丁目~東新宿間で採用した.本稿は,その開発において実施した各種性能確認実験の結果,現場施工の結果,現場計測の結果およびその計測結果との比較による提案した解析モデルの妥当性の確認などについて報告するものである.