抄録
数十年前に設計・施工された既設構造物と一体として新設される構造物に対し,現行の設計基準を用いて耐震設計を行うことは可能であるが,一体構造物が有すべき具体的な性能及び評価手法に対する統一された合理的な考え方は未整理である.
筆者らは既往の実験成果,文献等を検討し,既設構造物側壁および下床版にせん断破壊が生じる場合にあっても,一定の条件下においてこれを考慮し,耐震性能を確認することができる耐震設計手法について検討し,実務に有用な知見を整理した.
本論文では,設計手法検討に当たっての既往成果の工学的解釈,設計手法の特徴について述べる.