抄録
本研究では,コンクリート片のはく落防止によるトンネル覆工の長期健全性向上を目的に,ひびわれ発生の原因となる養生環境や施工方法について室内実験と数値解析で検証を行った.検証の結果,養生環境については,7日間湿潤状態に保つ養生を行えばコンクリート表面の緻密性等の品質を確保できる.施工方法については,締固めエネルギーが過剰となってもコンクリートの品質には大きな影響がなかった.室内試験結果から得られた物性値をもとに,ひびわれ進展解析を行ったところ,短期的(50日)には有害なひびわれは発生しなかった.また,長期的(50年)には,コンクリートの収縮ひずみに起因するひびわれの発生,進展は養生環境に関係しないことがわかった.これらの結果から,中流動覆工コンクリートの施工管理基準の提案を行う.