2021 年 77 巻 1 号 p. 1-16
供用後の山岳トンネル補強工の設計体系を確立することを目的とし,数値解析により補強工の変形抑制効果を評価した.裏込注入工は単独では効果は限定的であることがわかった.ロックボルト工は,単独でも効果があり,本数が増加すると効果も増加すること,また,効果が頭打ちとなる長さがあり,それは塑性領域の大きさと関係があることがわかった.内巻工は,単独での効果は小さいこと,裏込注入工と組み合わせて用いると効果が顕在化することがわかった.内巻工は,大きな効果が必要な場合に,裏込注入工やロックボルト工と併用して用いるとよいと考えられる.これらの結果に基づき,実務で活用できるよう,補強工の選定の考え方と,補強工の効果を事前に簡易に予測する手法を示した.また,実際の変状トンネルで検証解析を行いその妥当性を確認した.