2022 年 78 巻 1 号 p. 74-87
経年劣化により曲げ耐力が不足した鉄筋コンクリートに対する補強対策として,連続繊維シートは一般的な工法である.しかし,シールドトンネル用セグメントのような円弧状の部材に対して適用した場合の補強効果には未解明な部分がある.したがって,本研究では連続繊維シートにより補強したセグメントの単体曲げ試験を再現した構造モデルにより,補強効果への影響を分析した.この結果,円弧状の部材では,繊維補強シートに対しトンネル半径方向への付加応力が発生しており,内径が小さく曲率が大きいほど補強効果が低減されることがわかった.本論文では,曲率の影響を受ける場合の連続繊維シートの剥離破壊強度の算定方法を示し,同工法の補強設計法を提案する.