日本計算工学会論文集
Online ISSN : 1347-8826
ISSN-L : 1344-9443
流体·シェル連成型重合メッシュ法とImmersed boundary法の性能比較
澤田 有弘手塚 明久田 俊明
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2008 年 2008 巻 p. 20080005

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抄録

筆者らが提案した大変形流体·シェル連成解析用の重合メッシュ法[Transactions of JSCES, vol. 2007, no. 20070029, 2007]は,ローカルメッシュ解析に連成面追跡型ALE有限要素法による強連成解析手法を,グローバルメッシュ解析には連成面捕捉型の連成解析手法の一つであるImmersed boundary (IB)法やImmersed finite element(IFE)法による弱連成解析を適用し,両手法の長所(前者は解析精度と安定性,後者は大変形への適用性)のみを組み合わせて開発された手法である.本論文はその続報研究に相当し,提案した重合メッシュ法を後者のIB法とIFE法の改良版という立場から記述した.そして大変形を伴う二次元検証解析で提案手法と標準的なIB法の性能を比較し,提案手法の有効性を示した.同時に,IB法とIFE法は動解析の時間増分が非常に厳しく制限されることか課題となっていることに注目し,その本質的原因が弾性境界をまたいで一階微分の不連続性が保証されない内挿関数による弾性体速度の算出と,それによる解析誤差の積み重なりにあることを示した.

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© 2008 The Japan Society For Computational Engineering and Science
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