日本計算工学会論文集
Online ISSN : 1347-8826
ISSN-L : 1344-9443
非正規分布の形状不確定性を考慮した確率有限要素法による構造解析手法の開発
陳 曦川村 恭己岡田 哲男
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 2016 巻 p. 20160019

詳細
抄録
本研究では, 多項式カオス展開法による近似応答曲面を用いて, 非正規分布に従う形状不確定性を考慮した確率有限要素法の研究開発を行う. 本提案手法を用いることによりモンテカルロ法のような多数回の解析が不要となり, 主要な剛性方程式をただ1回解くことにより節点の変位, ひずみ, 応力応答の不確定性を推定することが可能となる. 具体的に以下の問題を解決する. 第1に, 非正規分布に従う形状不確定性に対する構造応答の不確定性を評価するための2次元確率有限要素法の定式化を行う. また第2に, 任意の非正規分布の形状不確定性を有する問題の取り扱いを可能とするために, 確率変数に関する近似次数を任意に変更可能な確率有限要素法アルゴリズムの開発を行う. 第3に, 提案した定式化・アルゴリズムを用いて作成した確率有限要素法プログラムを用いることにより, 円孔サイズに不確定性を有する平板の問題と, 溶接止端部のサイズに不確定性を有する問題の解析を行うことにより, 本手法の有効性と適用性を検討する.
著者関連情報
© 2016 The Japan Society For Computational Engineering and Science
前の記事 次の記事
feedback
Top