日本計算工学会論文集
Online ISSN : 1347-8826
ISSN-L : 1344-9443
ウォームスタート付き内点法に基づく大変形接触解析手法
生野 達大稲垣 和久橋本 学奥田 洋司
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2018 年 2018 巻 p. 20180009

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抄録

主双対内点法に基づく接触解析手法は, 従来の有効制約法に比べ, 接触制約が多数存在するような接触問題に対して有利であるとされ, 近年注目されている. 一方で, 主双対内点法に基づく接触解析手法を有限変形, 特に大変形を伴うような増分解析が必要となる問題に適用する場合, Newton-Raphson (NR) 法反復の初期段階で強い接触反力が生じて計算が不安定になるという問題があった. 本論文ではこの問題を解決するために, 主双対内点法に基づく接触解析手法にウォームスタート法を導入し, NR 法反復の初期段階における接触制約を緩和する手法を提案する. 接触解析における提案手法の収束性を検証するため, 大変形問題を含む種々の問題を解き計算に要した NR 法反復の回数を比較した. 検証の結果, 提案手法は主双対内点法や有効制約法に基づく接触解析手法に比べ収束性に優れることを確認した.

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© 2018 The Japan Society For Computational Engineering and Science
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