日本計算工学会論文集
Online ISSN : 1347-8826
ISSN-L : 1344-9443
変分原理によるアイソレート要素法の開発と応用に関する研究
風間 悦夫菊地 厖
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2020 年 2020 巻 p. 20200001

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抄録

本論文は無節点であるがLagrange乗数,ペナルティ関数およびspringを用いない固体力学問題の新しい離散化解析法が提案されている.本解析法では解析対象の固体を切り離して複数のアイソレートされた要素に分割される.アイソレートされた要素が変形しかつ静力学的に自由物体として空間内を移動できるようにするために,それぞれの要素に局所座標系を設けて変形と剛体運動が許容される変位関数を用いて力学的状態が記述される.要素の状態を表す変分方程式は拡張された最小ポテンシャルエネルギーの原理の最小化から導出される.導出された弱形式および強形式の変分方程式により,要素どうしの変位の連続条件および力学的境界条件はEuler-Lagrangeの方程式として満たされることが示されている.最後に本解析法による2つの数値解析例が示されている.

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© 2020 The Japan Society For Computational Engineering and Science
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