2020 年 2020 巻 p. 20200012
本論文は,固体力学のひずみエネルギーおよびコンプリメンタリエネルギーの関係式をエネルギーの制約条件式として変分原理に導入することにより,応力と変位をそれぞれ独立変数に用いる混合変分原理を提案する.本論文の混合法を用いて固体力学問題の離散化解析を行うと1回の数値解析で応力および変位の上界と下界の近似解を算出することができる.数値解析により得られた上界と下界により,応力または変位の真の解と近似解の誤差の範囲を定量的に定めることが可能である.本混合法を既に発表済みのアイソレート要素法に適用して平面応力問題を数値解析した結果を発表する.