2021 年 2021 巻 p. 20210006
本研究では、空間離散化して得られた粒子系が物理的健全性を有する微圧縮粒子法を開発した。熱力学第二法則や質量保存則のような基本的な物理法則を満たす支配方程式を用いた場合であっても、空間離散化後にはこれらの物理法則が満たされるとは限らない。しかし、離散化後の系も物理的健全性を有することは物理的に妥当な計算結果を得る上で重要である。本研究では、先行して開発された物理的健全性を有する非圧縮粒子法を踏襲し、僅かな圧縮性を許容することで、計算効率を改善した微圧縮粒子法を開発した。離散的な粒子系と拡張ラグランジュ方程式を対応づけることで物理的健全性を示すとともに、ビリアル定理に基づく圧力の評価方法を提案した。また、静水圧、液滴伸長、ダム崩壊の計算により手法の検証および妥当性確認を行なった。