2021 年 2021 巻 p. 20210007
本論文では,ノイズフィルタの回路素子の配置,および導体パターンを統合的に考慮した最適レイアウト設計法を提案する.先行研究ではトポロジー最適化法に基づく導体パターン設計法が提案されているが,素子の配置を与条件としていたため,ノイズフィルタ全体の最適性という観点からは部分最適解しか得られていなかった.本研究では,それら両方を考慮した最適化を行うために,メタモデリングによる構造形態と外部変数の統合最適化の枠組みをノイズフィルタ設計問題へと拡張する.このために,実験計画法およびサンプル点の逐次的追加を援用することで,外部変数の数が多くなる状況下でも効率的にメタモデリングを行う方法を提案する.2つの数値例題へ提案法を適用し,素子の配置をも考慮してレイアウト最適化を行うことにより,大幅な性能向上が実現することを確認した.