日本計算工学会論文集
Online ISSN : 1347-8826
ISSN-L : 1344-9443
交流磁場下の 3 次元電磁流体流れにおける連成解析手法の検討
久米川 知也牟禮 良晃河野 晴彦
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2022 年 2022 巻 p. 20220016

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抄録

複数の場の相互作用を伴う3次元連成解析では,一般に弱連成手法または強連成手法が用いられ,解の正確度を低下させることなく,妥当な計算時間で数値解が得られる手法を選択することが重要である.本研究では,電磁流体流れを計算するための弱連成スキームに分離反復型解法を導入した新たなスキーム(IPCスキーム)を構築し,両スキームを用いて得られた数値解の比較を通して,弱連成スキームの信頼性を評価する.流体・固体・気体を含む領域に一様な交流磁場が印加されるモデルを用いて,ハルトマン数が小さく,時間刻み幅が比較的大きい場合,IPCスキームにより得られる解は弱連成スキームにより得られる解よりも信頼性が高いことが示された.一方で,低ハルトマン数の条件においても,時間刻み幅を十分に小さくすると,両スキームにより得られる解はよく一致することも確かめられた.

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© © 2022 The Japan Society For Computational Engineering and Science
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