2023 年 2023 巻 p. 20230008
本研究では,弾塑性複合材料の代理均質化モデルと,ミクロ構造の非周期性を許容する2スケール境界値問題を組み合わせたマルチスケール解析手法を提案する.オフライン計算プロセスにおいては,RVEモデルに擾乱変位の勾配の体積積分が0となる制約を課して数値材料試験を行い,得られたマクロ応力―マクロひずみ関係のデータにRBF補間を適用して代理均質化モデルを構築する.オンライン計算プロセスでは,この代理均質化モデルを用いてマクロ構造の解析を行ったあと,任意のマクロひずみ履歴を用いて局所化解析を実施する.これらの計算プロセスを通して,提案手法の性能を検証する.さらに,円盤型と矩形のRVEモデルを用いてマルチスケール解析を実施することで,提案手法が任意の形状のRVEモデルに適用可能であることを例示する.