日本計算工学会論文集
Online ISSN : 1347-8826
ISSN-L : 1344-9443
2023 巻
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 渡邉 大貴, 干場 大也, 西口 浩司, 加藤 準治
    2023 年 2023 巻 p. 20230001
    発行日: 2023/02/01
    公開日: 2023/02/01
    ジャーナル フリー

    本研究では,固体材料と材料界面の両方の強度を考慮したマルチマテリアルトポロジー最適化手法を提案する.ヤング率と強度の複数の材料物性を同時に考慮するために,係数が等価に与えられるDMO材料内挿関数を適用する.応力制約付きトポロジー最適化の特異点問題を緩和するために,DMO材料内挿関数に適応した応力定義を提案する.さらに,材料界面を密度法ベースの手法で表現するために,2段階の密度フィルタリングを用いたgraded interfaceと呼ばれる手法を応用的に導入する.界面に引張/圧縮非対称応力規準を適用することにより,材料界面の引張の負担が軽減されるような最適化計算結果を得ることが可能となる.本研究で提案した手法の妥当性について,3つの構造モデルで検証を行う.

  • 黄 碩, 蘆田 拓也, 中川 知和, 芦田 強
    2023 年 2023 巻 p. 20230002
    発行日: 2023/02/20
    公開日: 2023/02/20
    ジャーナル フリー

    ディープラーニングによるデータ駆動型の高速温度予測手法を提案した。本手法を溶接ワイヤ積層造形法の温度予測に適用し、従来の有限要素法の予測結果と一致した。

  • 田中 克治, 森田 直樹, 三目 直登
    2023 年 2023 巻 p. 20230003
    発行日: 2023/03/16
    公開日: 2023/03/16
    ジャーナル フリー

    This study develops a numerical method for large-scale parallel analysis in Euler description based on the mesh-free method for optimal topology design. Therefore, we propose an upwind scheme for the least squares moving particle semi-implicit (LSMPS) method to stabilize numerical oscillations associated with the Euler description. In addition, we extend the distributed memory parallelization method based on a conventional overlapping domain decomposition to the graph structure of the particles, and develop a parallel convection–diffusion analysis solver based on our proposed upwind LSMPS method. Furthermore, we perform a verification and scaling tests of the proposed method by solving the 3D convection–diffusion problem.

  • 清水 紫媛, 藤澤 和謙, Sharma Vikas
    2023 年 2023 巻 p. 20230004
    発行日: 2023/04/28
    公開日: 2023/04/28
    ジャーナル フリー

    本論文は,任意のメッシュ移動を伴う固体の大変形解析を可能とする速度型Space-time有限要素法(v-ST/FEM)を提案するものである.v-ST/FEMの特徴は時空間領域での簡潔かつ厳密な定式法にあり,ここでは亜弾性構成式を導入した準静的問題を対象とする.移動メッシュ上で計算されるCauchy応力の更新には,メッシュと固体変形の相対速度による移流を考慮した微分形を利用することで,速度のみを未知数とする弱形式が得られる.離散化された方程式に対して,メッシュと応力を更新する繰り返し計算を行い,それにより幾何学的非線形性を考慮するアルゴリズムを提示する.提案手法を一様な引張変形,回転する円筒の圧縮変形,および非一様な引張変形の3つの問題に適用した結果,AMMを用いた場合であっても,ラグランジュ型のメッシュ更新を行う場合と同等の計算精度を示し,AMMを利用できる同手法の大回転/大変形問題への適用性を明らかにした.

  • 宮村 倫司, 矢野 友貴
    2023 年 2023 巻 p. 20230005
    発行日: 2023/07/21
    公開日: 2023/07/21
    ジャーナル フリー

    本論文では,多数の部品を組み合わせて作られた大規模かつ複雑なアセンブリ構造物の有限要素解析を行うことを目的として,双対Lagrange乗数法を用いたモルタル有限要素法における離散化された拘束条件を伴う線形問題を,多点拘束条件(MPC)を考慮したバランシング領域分割法(BDD-MPC法)により解く方法を提案する.

    モルタル有限要素法は弱形式のLagrange乗数法で複数の部品メッシュを接合する手法であり,アセンブリ構造解析の核となる手法である.一方,Mandelにより提案されたバランシング領域分割法(BDD法)は領域分割法の一種である部分構造型反復法に対する効果的な前処理手法である.さらに,著者のひとりにより提案されたBDD-MPC法はBDD法において多点拘束条件(Multi-Point Constraint; MPC)を考慮するための手法である.

    本論文では,双対Lagrange乗数法における弱形式の拘束条件の積分において,節点とは無関係に格子状に配置されたバックグラウンドセルによってセル毎にガウス積分を行う方法も提案している.以上の組み合わせ手法に基づく大規模並列アセンブリ構造解析の例として,拘束条件が導入された解析モデルにおいて非常に細かい要素分割をしなければ十分な精度の解が得られない例題を示し,提案手法の有用性を示した.

  • 李 炎龍, 長嶋 利夫, 永井 政貴, 信耕 友樹, 三浦 直樹
    2023 年 2023 巻 p. 20230006
    発行日: 2023/09/01
    公開日: 2023/09/01
    ジャーナル フリー

    鋼製構造物において, 金属材料の耐食性, 防錆性を向上させるため, 腐食に強い材料がクラッドとして表面に肉盛溶接されて使われる. このようなクラッド鋼材からなる構造物の健全性を維持するため, き裂の進展を予測する必要があるが, クラッド鋼材は異種材界面を含むので, き裂評価において界面き裂, アンダークラッドき裂や異種材界面を跨ぐき裂などを扱う必要がある. また, 接合の方法および組み合わせ材料の機械的性質の差異によりき裂の進展挙動を解明することが困難である. Nagai らは加圧水型原子炉の底部計装筒の J溶接部や沸騰水型原子炉の制御棒駆動ハウジングの肉盛溶接部での疲労き裂進展評価に資するため, ASTM 基準に基づくクラッド付き CT 試験片による疲労き裂進展試験を実施している. その結果, き裂の進展挙動が母材とクラッドのそれぞれの疲労き裂進展特性に依存し, 進展き裂の前縁形状が非対称となることを明らかにしている.

    本論文では, クラッド付き CT 試験片の疲労き裂進展試験を対象として, ヘビサイド関数だけを拡充した 3 次元レベルセット XFEM を用いたき裂進展解析手法およびその結果を示す.

    本論文における解析においては, まず, 要素と独立にモデル化されるき裂前縁形状に対して, 領域積分法を用いて J 積分を評価し, 応力拡大係数範囲 ΔKI に変換する. パリス則に基づいて異種材界面をまたぐき裂の形状を更新し, それぞれの領域における前縁形状を 3 次のベジェ曲線によって平滑化する. なお, クラッドを横等方性材料として扱い, き裂前縁における応力拡大係数範囲 ΔKI を, 漸近解を利用した M 積分を用いずに J 積分から直接評価する方法を用いる.

    疲労き裂進展解析の結果として, 試験片の幅方向の ΔKI の分布が, クラッド側と母材側におおいてそれぞれ均一となり, き裂がほぼ平坦な前縁形状で進展することを示した.

    また, 実験結果のように試験片の幅方向に非対称なき裂進展挙動が模擬できた. さらに, クラッドを等方性材料として扱う場合のき裂進展解析も実施し, クラッドの材料物性の変化がき裂全体の形状およびき裂進展速度に与える影響を考察している.

    今後は, 進展き裂の形状や, き裂さと荷重サイクル数との関係について, 解析と実験との詳細比較をする予定である.

  • 勝又 稜平, 西口 浩司, 嶋田 宗将, 干場 大也, 加藤 準治
    2023 年 2023 巻 p. 20230007
    発行日: 2023/10/05
    公開日: 2023/10/05
    ジャーナル フリー

    近年,トポロジー最適化は構造問題だけでなく流体問題へも適用されるようになっている.既往研究の多くは定常流れを仮定しているが,本論文では,工学的な観点からより一般的な非定常流れのトポロジー最適化に焦点を当てる.しかし,非定常流トポロジー最適化では各最適化ステップ内において時間発展方程式を解く必要があり,定常流体と比較して大きな計算コストが必要となる.そこで,我々は超並列計算に適したBuilding-cube法(BCM)に基づく,大規模非定常流トポロジー最適化手法を提案する.BCMは階層型直交メッシュ法の一種で,非常に優れたスケーラビリティが確認されている.支配方程式はBCMに基づくセル中心有限体積法によって離散化し,目的関数の感度は連続随伴変数法によって求める.いくつかの数値計算例を用いて,大規模計算への適用可能性を議論する.

  • 中村 明莉, 山中 耀介, 新宅 勇一, 平山 紀夫, 森口 周二, 寺田 賢二郎
    2023 年 2023 巻 p. 20230008
    発行日: 2023/12/08
    公開日: 2023/12/08
    ジャーナル フリー

    本研究では,弾塑性複合材料の代理均質化モデルと,ミクロ構造の非周期性を許容する2スケール境界値問題を組み合わせたマルチスケール解析手法を提案する.オフライン計算プロセスにおいては,RVEモデルに擾乱変位の勾配の体積積分が0となる制約を課して数値材料試験を行い,得られたマクロ応力―マクロひずみ関係のデータにRBF補間を適用して代理均質化モデルを構築する.オンライン計算プロセスでは,この代理均質化モデルを用いてマクロ構造の解析を行ったあと,任意のマクロひずみ履歴を用いて局所化解析を実施する.これらの計算プロセスを通して,提案手法の性能を検証する.さらに,円盤型と矩形のRVEモデルを用いてマルチスケール解析を実施することで,提案手法が任意の形状のRVEモデルに適用可能であることを例示する.

  • Katleya MEDRANO, Tatsurou YASHIKI, Mutsuki KOGA, Nozomu ISHIBASHI, Ryo ...
    2023 年 2023 巻 p. 20230009
    発行日: 2023/12/20
    公開日: 2023/12/20
    ジャーナル フリー

    The present study focuses on combining data assimilation with a simple heat exchanger model to enable real-time simulations. First, a 0-dimensional (0D) heat exchanger model is proposed and then an impact assessment of applying different ensemble Kalman filter (EnKF) conditions on the 0D model is presented. Finally, the performance of the combined 0D model and EnKF is benchmarked against a 1-dimensional (1D) model. The survey of EnKF conditions reveals that an ensemble size of at least 10 members and a parameter noise of 5% standard deviation are crucial to balance the accuracy and convergence speed of parameter and state estimation of the 0D model. Under these conditions, the 0D model accurately predicted the behavior of an actual heat exchanger with higher accuracy than the 1D model. The results also showed that the proposed method completed 1s of the simulation period almost 2000 times faster than the 1D model.

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