2024 年 2024 巻 1 号 p. 20241004
本研究では,梁要素を用いたFEMにおける幾何学的に精緻な接触計算手法を提案する.提案手法では,梁要素が表す部材の表面形状を粒子で離散的に表現し,粒子間に力学的・幾何学的な接触拘束条件を課す.そのうえで,要素の節点と粒子間の幾何学的関係に基づき,粒子間の接触拘束をFEMのつり合い式に組み込む要素間の接触拘束に帰着させる.このアプローチにより,部材に大変形やねじりのような複雑な変形が生じている場合でも,部材表面の面的な接触を容易に解くことができる.提案手法を用いて梁部材の静的・動的接触問題の数値計算例を解くことにより,その妥当性および有用性を示す.