日本小児看護学会誌
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日本における医療ネグレクトの現状と法的対応に関する文献検討
井上 みゆき
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2007 年 16 巻 1 号 p. 69-75

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抄録

本研究は、法的な手続きも視野に入れた「子どもの最善の利益」の看護ケアの構築を目指すために、法的対応に焦点を絞り、日本における医療ネグレクトの文献から現状の課題と対応を検討する目的で行われた。文献検索は、医学中央雑誌によるコンピュター検索を行った。その結果、医療ネグレクトの問題は、現実に臨床の現場で直面しながらも、わが国には医療ネグレクトへの法的介入を目的とする制度は存在しないため、どのように対応してよいのか模索している段階であると考える。今後は、医療ネグレクトの介入を目的にした法の整備や、臨床の問題を検討する倫理委員会の活用など、医療ネグレクトに対応するためのシステムが整備されることが望まれる。そして看護師は、「子どもの最善の利益」が守られるような法の整備を含むシステムの構築を提唱していく必要があるだろう。またわが国の現行法の中で、「子どもの最善の利益」を守る具体的なケアを明らかにする必要があると考える。

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© 2007 一般社団法人 日本小児看護学会
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