日本小児看護学会誌
Online ISSN : 2423-8457
Print ISSN : 1344-9923
ISSN-L : 1344-9923
わが国における超低出生体重で生まれた子どもの退院後に家族が受ける影響と支援のあり方に関する文献検討
永冨 宏明法橋 尚宏
著者情報
ジャーナル フリー

2009 年 18 巻 1 号 p. 91-97

詳細
抄録
本研究は、わが国の超低出生体重児の退院後の家族に着目して国内文献を検討し、子どもを支える家族におよぼす影響を明らかにし、有効な家族支援に対する示唆と今後の研究課題を見出すことを目的とした。医中誌Webで1983年から2007年までの原著論文を検索し、超低出生体重児の退院後の家族に関する28本の文献を検討した。筆頭著者の職種は、医師が15本で最も多かった。家族を「システムとしての家族」と捉えた文献は10本あったが、「社会の構成要素としての家族」と捉えた文献は3本であった。家族員・家族が受けた影響に関する文献は11本あり、不安を抱えていたと述べていた文献が8本で最も多かった。しかし、影響を受けた家族への退院後の支援に、家族が必ずしも満足していない現状が明らかになった。退院後に家族が受けた影響を軽減し、家族の満足が得られる家族支援の方法について、今後検討を深める必要性が示唆された。
著者関連情報
© 2009 一般社団法人 日本小児看護学会
前の記事 次の記事
feedback
Top