日本小児看護学会誌
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ペルテス病の子どもへ『見通しのつく説明』をおこなうことによる医療者の変化
伊藤 久美大内 暁子深谷 基裕江本 リナ草柳 浩子川名 るり筒井 真優美平山 恵子山内 朋子松本 紗織
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2011 年 20 巻 2 号 p. 18-24

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抄録

本研究の目的は、看護師がペルテス病の子どもに見通しのつく説明をするという行為が、医療者にどのような変化を及ぼすのかを明らかにすることである。アクションリサーチメンバーは、看護師6名・主治医1名である。その他に、情報を提供してくれたペルテス病で入院した学童期の子ども3名である。研究方法は、アクションリサーチを用いた。「見通しのつく説明」をするためのアクションの方向性を検討するため、チーム内の分析を行い問題の明確化をした。そして、主体となる看護師を中心にチーム会を通してアクションを開始した。結果、子どもに「見通しのつく説明」をするというアクションは、子どもの反応や変化に気付き、医療者一人一人が子どもへの関わりを変化させていた。その関わりの変化を実感すると医療者自身の「気付く力」や「成長した」という手ごたえに繋がっていた。また、看護師の起こしたアクションは、医療者の言動を変化させるとともに、チーム医療の重要性に気付くという効果をもたらした。

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© 2011 一般社団法人 日本小児看護学会
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