日本小児看護学会誌
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乳幼児の「泣き」に対する看護師の意識とケアの変化 : 2つの小児専門の病棟におけるアクションリサーチ
岩崎 美和草柳 浩子西田 志穗平山 恵子岩尾 弓子江本 リナ川名 るり筒井 真優美山内 朋子松本 紗織
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2011 年 20 巻 2 号 p. 25-32

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抄録

子どもの「泣き」に対する看護師の関心を深めると共に、泣きに対するケアを改善する目的で小児専門の病棟で働く看護師を対象として、疾患を持つ乳幼児の「泣き」について共に考え、学ぶ機会を創り出すというアクションリサーチを行った。具体的なアクションとして「子どもの泣きについての勉強会」を企画し、参加者の希望や意向に応じた勉強会を進めながら、乳幼児の「泣き」について共に考えるというプロセスを繰り返した。その結果、参加者は勉強会の場で乳幼児の「泣き」のケアを共有、言語化し、「泣き」に対するケアの基準を作成していった。実践の場でも「泣き」のケアを共有、言語化し、基準をもとにケアを実践するという変化を起こした。乳幼児の「泣き」に伴う参加者の負の感情がケアの共有を阻んでいたこと、「泣き」に対するケアが共有できるという気付きが、参加者の「泣き」に対する意識やケアを変化させるきっかけになっていたことが考察された。

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© 2011 一般社団法人 日本小児看護学会
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