抄録
本研究の目的は小児看護実践の質の向上のために病棟看護師が小児と家族を包括的にアセスメントし、個別的な看護実践ができるような小児看護アセスメントツールの作成と実践の浸透を図ることであった。従来の看護記録の記載状況における問題を分析し、小児の成長発達に応じた身体的・心理的変化や生活習慣の獲得状況、家族環境、家族関係、家族の強みと対処能力がアセスメントしやすいアセスメントツールを作成した。次に学習会、個別面談、ケースカンファレンスなどの教育的支援を実施することで小児看護アセスメントツールの浸透を図った。その結果、病棟看護師全員が従来の記録様式より記載しやすくなったと回答しており、アセスメントツールの情報項目が対象理解のための視点を示唆し、意図的に情報収集することで問題の背景に気づくことができた。新しい視点で家族像を見つめ直し、家族にアプローチしたことで家族-看護者の援助関係を構築できたと考えられる。