日本小児看護学会誌
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保育所看護職者が認識している保育保健活動における困難感
阿久澤 智恵子佐光 恵子青柳 千春牧野 孝俊金泉 志保美
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2013 年 22 巻 1 号 p. 56-63

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抄録

本研究の目的は、保育所看護職者が行う保育保健活動における困難感を明らかにし、今後、保育保健活動を推進していくための課題を検討することである。A県内の認可保育所に勤務する看護職者12名を対象に半構成的面接を行い、Berelson,Bの内容分析を用いて質的帰納的分析を行った。結果、保育所看護職者の保育保健活動における困難感が、【保育所看護職者としてのアイデンティティの確立ができない】【専門性を高めるための学習ニーズが満たされない】【保護者との関わりが難しい】【保育保健活動実施のための組織・体制が整っていない】【保育保健活動実施のための職場の就業環境が整っていない】の5つのコアカテゴリーが抽出された。今後、保育保健活動への意欲を促進するための課題として、自信を持った判断やアドバイスができるよう学習環境を作る必要がある。また、保育保健活動推進のための環境改善に関する課題として、保育所内外のネットワークの整備をする必要がある。

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© 2013 一般社団法人 日本小児看護学会
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