日本小児看護学会誌
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22 巻, 1 号
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  • 井上 玲子
    原稿種別: 本文
    2013 年22 巻1 号 p. 1-8
    発行日: 2013/03/20
    公開日: 2017/03/27
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は、わが国の病院内小児がん親の会の場の特性を明らかにすることである。全国に存在する病院内小児がん親の会のうち15団体の代表者と会に参加する会員224名に、レヴィンの場の理論を概念枠組みに基づき質問紙調査を実施。分析は統計的解析と内容分析を用い、構造特性と参加特性の両者を統合して会の場の特性を抽出した。結果、会は病院内で活動することに意味を持ち、専門職との関係を維持しつつ<親同士の絆・癒し・共有>を中核に、会員が求める<情報獲得><仲間と心の安定><活動への志望><病院との関係>を基盤に活動する当事者団体であることが明らかにされた。さらに会は<精神的支援><多角的な情報獲得の場><子どもたちの療養環境を創造する場>としての志向性をもち、今後小児がん医療の場に資する存在になることが期待された。医療専門職は会の特性を理解し、協働体制の確立を検討することの必要性が示唆された。
  • 佐藤 志保, 佐藤 幸子, 三上 千佳子
    原稿種別: 本文
    2013 年22 巻1 号 p. 9-16
    発行日: 2013/03/20
    公開日: 2017/03/27
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は、先行研究をもとに作成した、採血を受ける子どもの対処行動を予測するために必要な要因のパスモデルを検討することである。小児科外来で採血を受ける3-6歳の子ども(男児32名、女児20名)とその保護者52組を対象とし、保護者への質問紙調査と採血場面の子どもの対処行動を参加観察法にて行った。パス解析により採血中の子どもの対処行動への関連を検討した結果、子どもの入院経験は、保護者が採血前に予測する子どもの対処行動に関連し、さらに、保護者が採血前に予測する子どもの対処行動が、実際の子どもの対処行動に関連していたことが明らかとなった。これにより、採血を受ける子どもに対して、採血前に保護者が予測する子どもの対処行動を把握することが重要であり、こどもの個別性を把握するためのアセスメントに活用できることが示唆された。
  • 原 朱美
    原稿種別: 本文
    2013 年22 巻1 号 p. 17-24
    発行日: 2013/03/20
    公開日: 2017/03/27
    ジャーナル フリー
    本研究は、訪問看護ステーションにおける留守番看護の実践を明らかにし、看護師に求められる分割や効果、課題を検討することを目的とし、看護師6名の参加観察及び、9名の子どもの母親と6名の看護師への半構成的面接法を行った。その結果、(1)留守番看護は、母親自身の時間をとることが目的ではないと考えている家族が多かった。(2)看護師は、留守番看護において子どもと二人きりで向き合う中で効果的な援助方法を見つけ、家族のケアに活かすよう働きかけていた。(3)母親は、留守番看護の利用により、ストレスの軽減など心身を整え、子どもの反応の変化などから成長を確認することができていた。(4)子どもにとって留守番看護は、慣れた環境の中で他者からケアを受け、成長発達する機会となっていた。(5)看護師は、留守番看護において、子どもや母親だけでなく、家族全体を支える身近な医療者として求められていたということが明らかとなった。
  • 山田 咲樹子, 栗田 直央子
    原稿種別: 本文
    2013 年22 巻1 号 p. 25-31
    発行日: 2013/03/20
    公開日: 2017/03/27
    ジャーナル フリー
    看護師がプレパレーションを実践しながら、採血を行う医師に対して教育的要素を含めた意識的に関わる取り組みを行うことで、医師のプレパレーションに対する認識や看護師との協働に対する意識に、どのような影響を及ぼすかを明らかにした。取り組み前後で面接を行い、カテゴリーの抽出を行って比較検討した。プレパレーションに対する医師の認識は、1回目の面接では【知識がない】が【想像はできる】という状況であったが、取り組みから1ヶ月後の面接では【自分なりに理解する】【大切さを知る】【自分でもできると気づく】【自分なりにやってみる】という状況に変わっていた。採血場面で大切にしていることでは1回目の面接では【時間を気にする】【医師の仕事を全うする】【子どものことを気にかける】を挙げていたが、1ヶ月後には【状況との交渉】を行い【家族の付き添いへの認識が変わる】という変化がみられた。
  • 藤田 優一, 藤原 千惠子
    原稿種別: 本文
    2013 年22 巻1 号 p. 32-39
    発行日: 2013/03/20
    公開日: 2017/03/27
    ジャーナル フリー
    本研究は、入院している小児のサークルベッドからの転落の危険因子について明らかにすることを目的として、小児看護経験が豊富な看護師を対象に3段階のデルファイ法による調査を実施した。第1段階の半構成面接では看護師14名に対して「直感的にサークルベッドから転落しそうだと判断する小児の特徴」について質問した。第2段階の質問紙調査では看護師65名、第3段階では52名に対して半構成面接で明らかとなった「サークルベッドから転落しそうだと判断する小児の特徴」42項目について「非常に危険」〜「全く危険でない」の5段階で回答を求めた。明らかとなった転落の危険因子は、年齢・発達6項目、性別1項目、性格・パーソナリティ10項目、疾患・症状・治療4項目、付き添い者の状況9項目、入院環境4項目の計34項目であった。小児の転落の危険因子として、性格・パーソナリティ、ついで付き添い者の状況が重要視されていることが明らかとなった。
  • 藤井 加那子
    原稿種別: 本文
    2013 年22 巻1 号 p. 40-47
    発行日: 2013/03/20
    公開日: 2017/03/27
    ジャーナル フリー
    本研究は、入院している聴覚障がい児に対する看護師の看護実践と実践に対する看護師の考えを明らかにすることを目的として行われた。地方総合病院1施設耳鼻咽喉科に所属する看護師(経験年数3〜14年)8名にインタビューを行い、その内容を分析した。その結果、看護師らは聴覚障がい児が看護師に見せる日常の姿から、子どもの障がいの特性や特性から生じている行動を捉えていた。看護師の捉えた子どもの姿は子どもとのコミュニケーションや看護ケア場面において、子どもの障がいを意識した関わりをするなど、看護師の聴覚障がい児の看護実践に影響を与えていた。看護師は実践の中で子どもとの関わりを仲介する母親の存在に助けられていると感じていた。その一方で、聴児のように子どもの意思を把握することは難しいため、子どもの意思に沿った関わりが出来ていないのではないかという思いも抱きながら、看護実践を行っていることが明らかとなった。
  • 阿久澤 智恵子, 佐光 恵子, 青柳 千春, 金泉 志保美, 牧野 孝俊
    原稿種別: 本文
    2013 年22 巻1 号 p. 48-55
    発行日: 2013/03/20
    公開日: 2017/03/27
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は、保育所看護職者が保育所における役割をどのように認識し保育保健活動を行っているのかを明らかにすることである。A県内の認可保育所に勤務する看護職者12名を対象に半構成的面接を行い、Berelson,Bの内容分析を用いて質的帰納的分析を行った。結果、保育所看護職者が認識している保育保健活動における役割は、【健康と安全を守るための子どもへの支援】、【子育て支援の視点を持った保護者への支援】、【保育保健活動を実施推進するための体制づくり】、【子育て支援のためのネットワークの基盤整備】の4つのコアカテゴリーが抽出された。保育所看護職者は保健的視点を持ち、子どもがセルフケアできるよう指導することが役割であると認識していた。また、子育て支援の視点を持ち保護者への支援も行っていた。さらに、保育士とお互いの専門性を認め理解し合うよう心がけながら子育て支援のための体制の基盤づくりを行っていることが明らかになった。
  • 阿久澤 智恵子, 佐光 恵子, 青柳 千春, 牧野 孝俊, 金泉 志保美
    原稿種別: 本文
    2013 年22 巻1 号 p. 56-63
    発行日: 2013/03/20
    公開日: 2017/03/27
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は、保育所看護職者が行う保育保健活動における困難感を明らかにし、今後、保育保健活動を推進していくための課題を検討することである。A県内の認可保育所に勤務する看護職者12名を対象に半構成的面接を行い、Berelson,Bの内容分析を用いて質的帰納的分析を行った。結果、保育所看護職者の保育保健活動における困難感が、【保育所看護職者としてのアイデンティティの確立ができない】【専門性を高めるための学習ニーズが満たされない】【保護者との関わりが難しい】【保育保健活動実施のための組織・体制が整っていない】【保育保健活動実施のための職場の就業環境が整っていない】の5つのコアカテゴリーが抽出された。今後、保育保健活動への意欲を促進するための課題として、自信を持った判断やアドバイスができるよう学習環境を作る必要がある。また、保育保健活動推進のための環境改善に関する課題として、保育所内外のネットワークの整備をする必要がある。
  • 前田 陽子
    原稿種別: 本文
    2013 年22 巻1 号 p. 64-71
    発行日: 2013/03/20
    公開日: 2017/03/27
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は、思春期に小児がんを発症した患者の入院体験を明らかにすることである。研究参加者は、治療を終了している青年期の小児がん経験者6名で、インタビューガイドを用いて半構成的面接を行い、質的帰納的に分析した。その結果、3カテゴリーが抽出された。思春期に小児がんを発症した患児は、疾患特有の不確かさに思春期の不確かさが加わり、為す術もなく【どうしてよいのかわからない】状況に置かれていた。さらに、入院当初から【入り混じる気持ち】に葛藤しながらも、入院生活の中で状況を前向きに捉え、他者との間に【駆け引きを試みた】ことが明らかになった。思春期に小児がんを発症した患児は、思春期の不確かさと小児がんの不確かさが複雑に入り混じることが対象理解を難しくしていたと考える。そのため、思春期の小児がん患児の特徴を踏まえ、患児が置かれている不確かさを把握するため医療者側から働きかけを行う必要がある。
  • 馬場 恵子, 泊 祐子, 古株 ひろみ
    原稿種別: 本文
    2013 年22 巻1 号 p. 72-79
    発行日: 2013/03/20
    公開日: 2017/03/27
    ジャーナル フリー
    本本研究では、医療的ケアが必要な子どもをもつ養育者がどのような思いを経て、子どもの在宅療養を受け入れているのかのプロセスを明らかにすることを目的とした。研究方法は、同意の得られた医療的ケアを必要とする子どもの養育者6人を対象に、M-GTA(修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ)を用いて行った。その結果、在宅療養を受け入れるプロセスは、9つのカテゴリと24の概念が抽出された。養育者は、子どもへの医療的ケアに参加することによって【医療的ケアは子育ての一環】と思えるようになり、【医療的ケアが必要な子どもと共にやっていこうと思う覚悟】ができる。また、養育者は、退院を目の前にして、自宅での生活を考え子どもとの関係を自分だけでなく、配偶者、きょうだいといった家族全体の関係で捉え直し、【医療的ケアが必要な子どもと共に生活する覚悟のゆれ】が生じるが、退院後に自宅で生活するうちに【医療的ケアが必要な子どもと共に社会で暮らす覚悟】が固まる。
  • 石河 真紀, 仁尾 かおり, 高田 一美
    原稿種別: 本文
    2013 年22 巻1 号 p. 80-87
    発行日: 2013/03/20
    公開日: 2017/03/27
    ジャーナル フリー
    先天性心疾患をもつ子どもの自立について、幼児期から青年期の各期にある子どもの親の望みを明らかにするために、自記式郵送調査を行った。「現在、療養行動(自分の体を守るための行動)や社会生活において、どの程度「自立」されていることを望まれていますか?」という自由記述式質問に対し得られた回答424通を対象に、各発達段階別にBerelson、B.の内容分析を用いて分析した。幼児期では[病気や体調に応じて行動する][感染を予防する]等4、学童期では[感染を予防する][周囲の人に説明し助けを求める]等7、思春期では[感染を予防する][病気について友達や周りの人に説明する]等9、青年期では[社会的に自立する][感染を予防する]等3カテゴリーが形成された。親は周囲に助けを求めながら生活することも自立ととらえており、患児を育てている親の経験や役割を認めたうえで、患児の成長を認識し、自立について考えられるように支援する必要が示唆された。
  • 名古屋 祐子, 佐藤 咲恵, 塩飽 仁, 鈴木 祐子
    原稿種別: 本文
    2013 年22 巻1 号 p. 88-94
    発行日: 2013/03/20
    公開日: 2017/03/27
    ジャーナル フリー
    本報告の目的は、幼児期後期と学童前期の子ども2名の骨髄移植前に実施した、練習や見学といった"実際に体験してみる"ことを取り入れたプレパレーションの内容について報告し、このプレパレーションが効果をもたらした点と、改善を要する点を明らかにすることである。練習や見学は「感染予防」「口腔内冷却」「無菌室での生活」「内服」「全身放射線照射」の5項目に取り入れた。その結果、<感染予防行動は身に着くまでの時間を考慮し、早めから練習を行う><無菌室やリニアック室など初めての場所は事前に見学し、楽しみとなるようなきっかけを作る><体調が優れないときの服薬方法を子どもと一緒に試飲会で検討しておく>の4点が効果をもたらしたと考えられ、<骨髄移植前だけでなく、骨髄移植終了後のプレパレーションも事前に検討する>が今後改善を要する点として挙げられた。
  • 松澤 明美, 津田 茂子, 藤村 真弓
    原稿種別: 本文
    2013 年22 巻1 号 p. 95-101
    発行日: 2013/03/20
    公開日: 2017/03/27
    ジャーナル フリー
    小児のヘルスアセスメント演習において高機能シミュレータを活用し、その教育効果を学生の主観的な視点から測定・分析した。対象はA大学「ヘルスアセスメント・アドバンス」履修者の2年生50名である。乳児・学童のシミュレータを用いたヘルスアセスメント演習を約50分行い、前後で自記式質問紙調査により理解度、演習への興味と難しさを把握した。分析の結果、到達度の総得点は演習後に有意に上昇した(p=000001)。演習への意見では96.0%の学生は興味を持ったと回答し、機械音や聴診自体の難しさも感じる一方、正常と異常を含む様々な聴診や触診が繰り返し可能であること、実際の状態に近いリアルさや成人との身体的特徴の相違等に興味を持っていた。これらのことから、知識と技術を統合させて習得するヘルスアセスメントにおいて、高機能小児シミュレータを使用した教育方法はある一定の効果を確認でき、有効であることが示唆された。
  • 藤田 紋佳, 中村 伸枝, 佐藤 奈保
    原稿種別: 本文
    2013 年22 巻1 号 p. 102-108
    発行日: 2013/03/20
    公開日: 2017/03/27
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は、日本における肝移植後の子どもと家族のQOL評価をどのような視点から評価しているのか及び、今後の課題を文献検討により明らかにすることである。医中誌Web版(Ver.5)を用いて文献検索を行い、肝移植後の子どもや家族のQOL評価に関する内容の記述がある文献、33件を得た。筆頭研究者の背景は、医師が最も多く、看護職による研究は3件であった。対象は、自施設における移植後の子どもが殆どであった。子どもに関しては、術後合併症や肝機能、免疫抑制剤の投薬状況や副作用、拒絶反応、感染症といった身体管理に関するQOLの検討であり、過去のデータからの評価による調査が多かった。家族に関しては、生体ドナーの評価が主であった。肝移植を受けた子どもやドナーとなった親だけではなく、子どもの療養生活に関わる家族を含めた包括的なQOL評価の視点の整備と、QOL向上のための継続的な支援方法を検討する必要がある。
  • 桑原 和代
    原稿種別: 本文
    2013 年22 巻1 号 p. 109-115
    発行日: 2013/03/20
    公開日: 2017/03/27
    ジャーナル フリー
    本研究は、医療を受ける子どもに対して行うプレパレーションに関する、日本の看護師と米国のチャイルドライフ・スペシャリスト(以下CLS)の介入の違いを明らかにすることを目的に、1980年〜2008年の日本の看護師、または、米国のCLSが著者に含まれるプレパレーションに関する文献を検討した。違いは、プレパレーション過程での子どもへの対応でみられ、アセスメントと情報の伝え方、感情表出への対応、処置/検査中の対応、終了後の対応に分類された。看護師は、子どもに処置や検査の過程をイメージできるように順序立てて伝え、子どもの覚悟を決める力と頑張る力を支援していた。一方CLSは、子どもの処置や検査に関する不安やストレスに注目し、気持ちの表現を促しながら、子ども自身が対処していく過程を遊びを通して支援していた。日本において看護師とCLSが協力してプレパレーションを行う方法を考察した。
  • 白坂 真紀, 桑田 弘美
    原稿種別: 本文
    2013 年22 巻1 号 p. 116-121
    発行日: 2013/03/20
    公開日: 2017/03/27
    ジャーナル フリー
    NICUを退院した双子を養育する父親の育児の実際を明らかにすることを目的に、父親10名へ半構成的面接を行い質的記述的方法により分析した。父親は、【双子の健康と発育を懸念】するが、【NICUで適切な治療とケアを受ける安心感】を得ていた。家庭では、【双子育児の苦労を実感し夫婦で共にする子育て】に取り組み、【妻や双子の心配事を抱える】など、【妻の心身への関心と配慮】を向けていた。日々の育児の中では、【双子それぞれを尊重したかかわり】を通して、【双子の発育を実感する喜び】を感じ、同じ境遇の家族と交流するなど、【地域社会とのつながり】をもっていた。一方、育児支援制度などの情報や利用が乏しく、【消極的な社会資源の活用】の様子や、【育児支援環境未整備への不安】をうかがえた。安心して子育てできる社会環境の整備を目指し、医療者からは、妻や双子を支える立場にある父親への理解や諸情報の提供など継続した支援が必要である。
  • 今西 誠子, 阿南 沙織
    原稿種別: 本文
    2013 年22 巻1 号 p. 122-128
    発行日: 2013/03/20
    公開日: 2017/03/27
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は、子どもの侵襲的処置後の回復過程の構造について、侵襲的処置体験から明らかにすることである。4〜9歳の入院中の子ども6名に非構成的面接を行い、質的記述的に分析した。その結果、子どもの侵襲的処置後の回復過程は【対処行動の減弱】【安心】【回復意欲の増進】で構成されていた。【対処行動の減弱】は《不快な体験》《疼痛》《処置への恐怖》《嫌なことの我慢》、【安心】は《処置の理解》《看護師の支援》《体調回復の兆し》、【回復意欲の増進】は《頑張りの要素》《チャレンジへのきっかけ》《自己の取戻し》で構成されていた。侵襲的処置は「対処行動の減弱」をもたらすが、《看護師の支援》により【安心】【回復意欲の増進】をもたらされ、回復が支援されると考えられた。
  • 小林 京子, 法橋 尚宏
    原稿種別: 本文
    2013 年22 巻1 号 p. 129-134
    発行日: 2013/03/20
    公開日: 2017/03/27
    ジャーナル フリー
    小児の入院施設における家族の付き添い・面会の方針、家族宿泊施設(ファミリーサポートハウス)の紹介や利用の実態、家族への支援について看護師が抱く困難と課題を明らかにすることを目的とし、全国の病床数100床以上で小児治療を行っている施設を対象に質問紙調査を行った。調査の結果、混合病棟の占める割合の増加がみられ、小児の入院治療における混合病棟の役割の重要性が示された。小児のみの病棟と混合病棟では家族の付き添い、同胞の面会、家族宿泊施設の紹介状況と利用の有無に有意な違いがみられた。また、核家族化・ひとり親家族の増加に伴い、家族は入院病児に付き添いながら同胞を世話することが困難になっている状況が明らかになった。小児のみの病棟のみならず混合病棟においても、小児の入院に対応可能な設備の設置、小児看護に関する情報の配信、人的資源の確保ができる小児医療システムの構築が求められる。
  • 原稿種別: 付録等
    2013 年22 巻1 号 p. App4-
    発行日: 2013/03/20
    公開日: 2017/03/27
    ジャーナル フリー
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