日本小児看護学会誌
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子どもの侵襲的処置からの回復過程とその支援に関する研究 : プレパレーション実施事例から
今西 誠子阿南 沙織
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2013 年 22 巻 1 号 p. 122-128

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抄録

本研究の目的は、子どもの侵襲的処置後の回復過程の構造について、侵襲的処置体験から明らかにすることである。4〜9歳の入院中の子ども6名に非構成的面接を行い、質的記述的に分析した。その結果、子どもの侵襲的処置後の回復過程は【対処行動の減弱】【安心】【回復意欲の増進】で構成されていた。【対処行動の減弱】は《不快な体験》《疼痛》《処置への恐怖》《嫌なことの我慢》、【安心】は《処置の理解》《看護師の支援》《体調回復の兆し》、【回復意欲の増進】は《頑張りの要素》《チャレンジへのきっかけ》《自己の取戻し》で構成されていた。侵襲的処置は「対処行動の減弱」をもたらすが、《看護師の支援》により【安心】【回復意欲の増進】をもたらされ、回復が支援されると考えられた。

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© 2013 一般社団法人 日本小児看護学会
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