日本小児看護学会誌
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入院児の家族の付き添い・面会の現状と看護師が抱く家族ケアに対する困難と課題に関する全国調査
小林 京子法橋 尚宏
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2013 年 22 巻 1 号 p. 129-134

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抄録

小児の入院施設における家族の付き添い・面会の方針、家族宿泊施設(ファミリーサポートハウス)の紹介や利用の実態、家族への支援について看護師が抱く困難と課題を明らかにすることを目的とし、全国の病床数100床以上で小児治療を行っている施設を対象に質問紙調査を行った。調査の結果、混合病棟の占める割合の増加がみられ、小児の入院治療における混合病棟の役割の重要性が示された。小児のみの病棟と混合病棟では家族の付き添い、同胞の面会、家族宿泊施設の紹介状況と利用の有無に有意な違いがみられた。また、核家族化・ひとり親家族の増加に伴い、家族は入院病児に付き添いながら同胞を世話することが困難になっている状況が明らかになった。小児のみの病棟のみならず混合病棟においても、小児の入院に対応可能な設備の設置、小児看護に関する情報の配信、人的資源の確保ができる小児医療システムの構築が求められる。

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© 2013 一般社団法人 日本小児看護学会
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