日本小児看護学会誌
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小児看護学実習指導に携わる看護師の看護学生に対する指導内容
─検査・処置を受ける子どもの看護に関して─
森 浩美岡田 洋子
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2014 年 23 巻 3 号 p. 63-69

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抄録

 検査・処置を受ける子どもの看護に関する看護学生 (以下、学生) への指導内容を明らかにするために、小児看護学実習に携わる看護師 (以下、指導者) 5名に半構造化面接を行い、質的記述的に分析した。

 その結果、指導者による学生への指導は、【子どもを理解する方法】【子どもの親に対する心配り】【子どもに行う必要最小限の身体抑制】【子どもの心的負担の軽減】【子どもが主体となる支援】【子どもを看護する者の内省的態度】という6つにカテゴリー化された。これらは、〈子どもの権利について考える〉ことにより導かれる子どもと親への看護であり、看護師としての倫理観を重要視する内容と考えられた。そのため、実習指導では、学生の〈子どもの権利ついて考える〉過程を支援し、倫理観を育むことが課題となる。そして、指導者自身も学生のロールモデルとなるように、看護の改善に取り組み、その姿を学生に示すことが重要と考える。

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© 2014 一般社団法人 日本小児看護学会
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