抄録
新生児集中治療室(以下、NICU)に入院している児の母親5名を対象とし、きょうだいに関する思いと関わりを明らかにし、母親や母親を介したきょうだいへの支援を考察することを目的に質的記述的研究を行った。結果、NICUに入院している児の母親は【きょうだいの変化や思いを推し量る】ことをし、【きょうだいに同胞の存在を意識づける】ための行動を起こしていた。さらに母親は、【きょうだいの気持ちに寄り添う努力】や【きょうだいが理解できる同胞の病状説明】をしていた。その中で母親は、【同胞が入院していることによるきょうだいへの苦悩】を抱いていたが、【夫と一緒に乗り切る覚悟】をすることで現在の生活を前向きに捉え、【きょうだいの成長が嬉しい】と感じていた。看護者は、母親と一緒にきょうだいの努力をねぎらうことや母親の行動を支持すること、母親からきょうだいの情報を聴き、状況を把握することが必要であると考えられた。