日本小児看護学会誌
Online ISSN : 2423-8457
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日本におけるベビーマッサージの効果に関する文献レビュー
飯島 梢井上 みゆき
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2015 年 24 巻 1 号 p. 68-75

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抄録
本研究は、ベビーマッサージの効果に関する国内の11文献の先行研究をレビューし、母子の愛着形成と育児ストレスに対する有効な手段か検討した。その結果、(1)親への心理的・精神的効果では、児に対し愛着が増し、肯定的な感情が増強され、否定的な感情が改善する。また、母親の情緒が安定し、緊張が緩和しストレスも低下する。そして、児の社会的感情や反応の促進がみられ、子育てに自信がつく。さらに、子どもの反応を捉えやすくなり、その反応が肯定的であると母親に満足感を与える。(2)子どもへの精神的効果では、緊張が緩和しストレスも低下する。また、発達への効果では子どもの発達を促進し、母親への関わりを増加させる。(3)いずれの文献もベビーマッサージの方法の詳細な記載がない。母子の愛着形成と育児ストレス軽減への看護介入としてより効果が得られるよう、今後ベビーマッサージの方法を明確にし、効果が得られるという根拠を明らかにする必要がある。
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© 2015 一般社団法人 日本小児看護学会
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