抄録
本研究は、看護師の内服援助と、それに対する乳幼児の反応を年齢別に分析し、その傾向を明らかにする事を目的とした。直接小児または保護者に対して内服援助を行い、小児の反応について記載がある論文15件中25事例を対象とし、文献検討を行った。内服援助では、全ての年齢で発達に応じた【飲ませ方の工夫】を行っていた。4〜6歳児は、説明すると薬について理解でき、自ら内服方法を選択する等、主体的に取り組める事がわかった。1〜3歳児は、繰り返し説明を行ったり、【楽しい雰囲気作り】や【保護者・看護者の態度】を工夫し、ストーリー性を持たせる事で内服可能となる場合があった。しかし、1〜3歳児の薬に対する理解や、0歳児自身に関わる事による反応の変化を記載した文献は見当たらず、今後は3歳以下の小児の内面に働きかける内服援助による反応から、小児の力を引き出し自信に繋がる内服援助について検討の余地がある。