日本小児看護学会誌
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NICU退院後における低出生体重児の母親の育児と小児外来受診に関する思い
増井 洋子市江 和子
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2019 年 28 巻 p. 208-213

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抄録

 本研究は、NICU退院後において縦断的に低出生体重児の母親の育児と外来受診に関する思いを明らかにし、児の成長とともに変化する母親の思いから小児外来で行う支援の検討についての基礎資料とすることを目的とした。NICU退院後、小児外来を受診する低出生体重児の母親5名に半構成的面接調査を初回受診後と4か月健診後に行った。質的記述的研究法を用いて分析した結果、NICU退院後から初回外来受診時までは6カテゴリー、13サブカテゴリー、初回外来受診後から4か月健診までは6カテゴリー、12サブカテゴリーが抽出された。低出生体重児の母親は、退院直後の育児において低出生体重児に合わせた対処方法に困難や不安を抱き過ごしていた。4か月健診では、子どもの成長・発達に伴い育児状況が変化していた。母親は、小児外来受診時においてNICU時との対応の違いを感じており、小児外来における育児支援に看護職がかかわる必要性が示唆された。

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© 2019 一般社団法人 日本小児看護学会
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