目的 : 勤務継続の原動力を獲得していく新卒小児看護師の体験の様相を明らかにする。方法 : 看護師経験2年目の小児看護師4名を対象に半構造化面接を行い、質的記述的研究を行った。結果 : 55個の概念的カテゴリーから【小児看護に求める理想と期待】【身の置き所がない立場】【価値観の転換】【共感を得られる同僚からの支え】【あらゆる気持ちを打ち明けることで取り戻す心の安らかさ】【緊張感が漂う環境でかかえ込む精神的負担】【自己を奮い立たせた体験から生じた勤務継続意思の地固め】【冷静になって導かれた、離職を踏み止まる糧】【体験の積み重ねによる自信と自己の立ち位置の獲得】【実体験に基づく具体的な目標の確立】というコアカテゴリーが抽出された。結論 : 新卒小児看護師が勤務継続の原動力を獲得していく鍵は、新卒小児看護師の価値観を揺るがす困難な体験であり、新卒小児看護師自身のレジリエンスや内発的動機付けが重要であった。