日本小児看護学会誌
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研究
乳児と養育者の電子メディア接触の実態および生活習慣ときょうだい数の関連
甲斐 鈴恵
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2021 年 30 巻 p. 98-106

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抄録

 本研究では、乳児と養育者の電子メディア接触の実態および生活習慣ときょうだい数の関連を明らかにした。こども園の乳児の養育者へ無記名式郵送調査、150世帯から回答を得た。電子メディア接触時間および各質問項目間の分析には、IBM® SPSS® Statistics Ver. 25を用いた。乳児の電子メディア接触時間の平均は、平日61.2分、休日87.0分であった。WHO推奨の1時間以内が7割を占めていた。きょうだいなしの乳児の約5割が、電子メディアに2時間以上接触していた。養育者の子育てにおけるスマホの利用目的は、きょうだい数にかかわらず、写真を撮る8割、情報検索が5割であった。子どもを静かにさせる目的は、きょうだい数が増えると利用の割合が増加した。きょうだいなしの乳児が、電子メディアに長時間接触となる傾向があることから、乳児のみの養育者へ早期から長時間の電子メディア接触を避けることを意識した生活を啓発する重要性が示唆された。

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© 2021 一般社団法人 日本小児看護学会
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