2023 年 32 巻 p. 150-158
小児医療施設の看護過程にセルフケア理論を取り入れ、子どものセルフケア・親のケア能力を高めるために、看護師と著者らで構成された合同プロジェクトを通して、看護師と組織への教育介入を行った。教育介入の効果検証として看護師の学び、認識の変化、看護師がとらえた看護実践の変化を明らかにすることを目的にリフレクション逐語録、議事録を質的記述的に分析した。結果、【子どものセルフケア・親のケア能力を支援する看護実践への足掛かりを得た段階】、【看護計画として子どものセルフケア・親のケア能力支援を実践し、支援の効果と看護の意味を実感した段階】を経て【部署カンファレンスを活用した子どものセルフケア・親のケア能力支援が看護過程として定着し、看護の価値と自信を得た段階】に到達し、困難な状況の子どもと親へのセルフケア支援、子どものセルフケア・親のケア能力の向上とともに、看護師が看護の価値と自信を得ることができていた。