2023 年 32 巻 p. 194-202
本研究は、先天性心疾患をもつ学童期の子ども(以下、CHD児)が日常生活や学校生活の中で行っている療養行動の内容を明らかにし、療養行動の促進に向けた看護支援の検討を目的とした。医中誌WebとCiNiiを用いて文献検索し、対象文献18件を分析した。CHD児の療養行動は、【病気について理解している】、【病気のために必要なことを守っている】、【体調を自分で判断して活動している】、【希望をもって治療を受けている】、【病気のことを意識しないようにしている】、【病気の話題は避けている】、【病気について周囲に理解を求めている】、【周囲のサポートをもらっている】の8カテゴリーが抽出された。CHD児の療養行動の促進には、子どもの知識・理解力を高める支援、自分の身体を守りながら療養行動が主体的にできるための支援、周囲とのかかわりを持ちながら安心して学校生活が送れる支援が必要であると考えた。