2023 年 32 巻 p. 9-17
目的:障がい児の在宅生活を専門的に支援している看護師がコーディネーションを行うプロセスを明らかにする。方法:小児在宅のコーディネーションを行っている看護師6名に約1時間のインタビュー調査を行い、M-GTAで分析した。結果:看護師は最初【障がい児と家族を洞察しつつ関係性を築いて行う専門的判断】を行い、次に【障がい児と家族への時宜を得た看護ケア】、【適切な支援者の見極めと調整】、【家族が安心できる支援者へのつなぎ】を行った上で【障がい児の育ちと家族の思いに調和した継続可能な支援体制の構築】を行っていた。これらの活動は【個々の障がい児と家族を中心として協働できる地域支援者チームづくり】を目指すプロセスだった。考察:小児在宅のコーディネーションは、家族と関係を築きながら、児と家族を洞察する重要性があるとともに、支援者の力を見極めて多職種を調整し協働体制を整える必要があることが見出された。