日本小児看護学会誌
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手術を受ける子どもの不安軽減に対する取り組みの実態調査
田尻 涼太服部 淳子
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2024 年 33 巻 p. 273-278

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抄録

 本研究は、小児の手術を実施している施設における手術を受ける子どもの不安を軽減するための取り組みの実態を明らかにすることである。全国の大学病院または医学部附属病院および日本小児総合医療施設協議会に登録のある172施設を対象に、施設の基本属性、周術期の子どもの不安軽減の内容や実施者について調査し、24施設(14.0%)から回答を得た。すべての発達段階において「音楽を流す」、乳児期から学童期にかけては「家族(母子)同室入室」、幼児期から思春期にかけては「術前プレパレーション」の実施割合が多く、手術を受ける子どもの発達段階に合わせ、適切な不安軽減の内容を選択し実施していた。また、実施者については「手術室看護師」が多かったが、「病棟看護師」や「保育士」、「家族」などの回答があり、各職種の専門性や立場を生かしつつ、周術期の子どもの不安を軽減するための取り組みを実施していた。

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© 2024 一般社団法人 日本小児看護学会
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