2026 年 35 巻 p. 136-144
本研究は、小児がんの子どもの最も身近にいる看護師が、どのようなトラウマインフォームドケア(TIC)を実践しているかを明らかにすることを目的とした。研究方法は、小児がんの子どもへの看護経験が3年以上ある看護師7名を対象に、半構造化面接でデータを収集し、質的記述的研究として分析した。分析の結果、看護師の実践として、≪信頼関係を築き安心して生きる基盤をつくるケア≫、≪子どもの心身の安全を守り健やかな社会生活への再適応を支えるトラウマ予防ケア≫、≪子どもがトラウマを乗り越えることができるように後押しするケア≫の3つの大カテゴリーが抽出された。小児がん看護におけるTICとは、「子どもと家族が医療従事者との信頼関係に基づき、安心して生きるための基盤を築くとともに、心身の安全を守るための具体的な予防的介入を行い、子どもが自らの力でトラウマを乗り越え、社会へ再適応していくプロセスを後押しすること」と定義された。