2026 年 35 巻 p. 191-199
本研究は、ロイ適応看護モデルを基に開発した先天性心疾患をもつ幼児・学童のセルフケアを育む養育態度に着目した援助モデルの有用性を明らかにすることを目的としたmultiple-case study designによる縦断的介入研究。母親5名に手術前と退院前の2回援助を行い、手術前・退院前後の3時点で質問紙調査と半構成的面接を実施した。全員に子どものセルフケア能力のとらえ方とかかわりの変化がみられ、援助の有用性が示唆された。母親の変化は2パターンに分類され、Aパターンは課題を意識し子どものセルフケア能力のとらえ方が変化・強化され、それを契機にかかわりを拡大した。Bパターンは統制的かかわりから子どものセルフケア能力に気づき、かかわりの変化がみられ始めた。手術や療養行動での子どもの反応が母親にフィードバックされ、セルフケアを育む信念の形成や主体的かかわりがフィードバック・ループとして作用し適応が生じた。