日本臨床免疫学会会誌
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一般演題(ポスター)
P9-15  無菌性髄膜炎と後部ぶどう膜炎を来併発したHLA-B27関連脊椎関節炎の1例
楠 芳恵日高 悠葵工藤 雄大田口 博章大曽根 康夫岡野 裕
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2013 年 36 巻 5 号 p. 424a

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抄録

【症例】17歳,男性【主訴】右眼球結膜充血【現病歴】生来健康であったが,X-1年2月,38℃台の発熱とともに両視力低下,頭痛が出現.A病院に入院し前部ぶどう膜炎と診断されたが,発熱と頭痛の原因は不明であった.B病院で,多関節炎,仙腸関節炎,HLA-B27を認めHLA-B27関連脊椎関節炎と診断された.ステロイド,メトトレキサートで経過は良好であったが,同年12月より通院を自己中断した.X年4月17日,右眼球結膜充血と霧視が出現,22日当院受診,CRP 1.1 mg/dlを除き,有意な血液検査異常を認めず,右前部ブドウ膜炎の診断で点眼薬が開始された.4月24日,発熱,頭痛,嘔気が出現し入院した.【経過】弛張熱,頭痛,嘔気が強く,髄膜刺激症状はなかったが,髄液検査で初圧190 mmHg,細胞数34/3(多核球4,リンパ球30),より無菌性髄膜炎の併発と診断した(蛋白・糖は正常範囲).アシクロビルを投与するも無効で,自己免疫性の髄膜炎を考え,プレドニゾロン50 mg/日を開始したところ速やかに軽快した.なお,当院初診時の眼底には異常はなかったが,第8病日に右網膜の白斑が確認され,後部ぶどう膜炎の併発と診断した.【考察】HLA-B27関連脊椎関節炎で後部ぶどう膜炎(網膜炎)の合併や無菌性髄膜炎の併発例は極めてまれであり,文献的考察を含めて報告する.

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© 2013 日本臨床免疫学会
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