日本臨床免疫学会会誌
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特集:Human Immunology:疾患理解から治療へ
自己免疫制御におけるCD4陽性CD25陰性LAG3陽性制御性T細胞とEgr2の機能
藤尾 圭志岡村 僚久住友 秀次山本 一彦
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2014 年 37 巻 2 号 p. 69-73

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抄録
  自己免疫応答を抑制する制御性T細胞として従来CD4陽性CD25陽性Foxp3陽性の制御性T細胞(CD25+Treg)が知られてきたが,筆者らはCD4陽性CD25陰性LAG3陽性の制御性T細胞を同定した(LAG3+Treg).LAG3+TregはT細胞アナジーに関連する転写因子Egr2を発現しているが,最近Egr2がIL-27により誘導されるIL-10産生を制御するなど,免疫応答を抑制する機能が分かってきた.Egr2をT細胞とB細胞で欠損するマウスはCD25+Tregの機能が保たれているにもかかわらずIL-17の産生亢進とSLE様の病態を呈する.Egr2欠損にさらにEgr3の欠損が加わるとより重篤な病態となることから,Egr2とEgr3の協調による自己免疫応答の抑制が示唆されている.またSLEモデルマウスの疾患感受性遺伝子Ly108のEgr2発現への関与も報告されている.これらのことから,LAG3+TregとEgr2はCD25+Tregとは異なる免疫抑制系を構成すると考えられ,さらなる解析により自己免疫疾患の理解が進み,新たな治療戦略の構築につながることが期待される.
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© 2014 日本臨床免疫学会
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