さまざまな形容詞について、「もの」「人」「時間」「空間」という認知の基本的な概念カテゴリーを修飾するのにどの程度適しているのか(適合度)を、形容詞が各概念カテゴリーを修飾した表現の理解度として測定した。さらに、特定の概念カテゴリーを修飾したときにのみ理解度が高くなる形容詞についてモダリティ・ディファレンシャル法を用いて感覚関連性を測定し、クラスター分析をおこなった。その結果、「もの」と「空間」、「人」と「時間」を修飾したときに理解度が高くなる形容詞がそれぞれ類似した感覚関連性をもつことが示された。また、前者には後者よりも全体的に強い感覚関連性が見られた。