日本臨床免疫学会会誌
Online ISSN : 1349-7413
Print ISSN : 0911-4300
ISSN-L : 0911-4300
一般演題(ポスター)
P10-002  多彩な自己抗体を呈したクリオグロブリン血管炎の一例
曽我部 愛由子渡辺 裕文遠藤 功二野島 崇樹山崎 聡士熊谷 和彦杉山 英二
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 37 巻 4 号 p. 376b

詳細
抄録
【症例】71歳男性【現病歴】入院2ヶ月前より両下腿の筋痛を自覚.その後,大腿や肩にも筋痛が拡大,1ヶ月後には洗髪や階段の昇降が困難となり精査目的に入院した【経過】皮膚筋炎様の皮疹がなく,左右対称性の近位筋筋力低下,CK・アルドラーゼ上昇を認め多発性筋炎を疑った.自己抗体はRF,抗CCP抗体,抗ss-DNA抗体,抗ds-DNA抗体,抗SS-A抗体が陽性であった.下肢MRI・筋電図では活動性筋炎の所見を得たが,左外側広筋筋生検ではleukocytoclastic vasculitisであった.手指PIP関節を中心に関節腫脹・圧痛があり,RF・抗CCP抗体高値よりRAを疑い関節エコーを施行したが,腱鞘炎は存在するも滑膜炎所見はなかった.IgM1053mg/dl,血清免疫電気泳動でのIgG-κ検出よりクリオグロブリン血管炎を疑い患者血清を4℃で72時間保存したところ沈殿物を確認した.HCV陰性であり血液疾患の合併が疑われ,骨髄検査でリンパ形質細胞性リンパ腫と診断された.同疾患を背景としたクリオグロブリン血管炎による筋炎と考えられ,リツキシマブによる治療が開始された.治療後筋力低下・関節痛とも改善,各種自己抗体価も低下した.【考察】本症例は筋症状で発症し皮疹を認めず,クリオグロブリン血管炎として非典型的な経過を呈し,多彩な膠原病関連自己抗体を認め診断に苦慮した.同疾患の臨床像について文献的考察を含め考察する.
著者関連情報
© 2014 日本臨床免疫学会
前の記事 次の記事
feedback
Top