日本臨床免疫学会会誌
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一般演題(ポスター)
P7-003 ベーチェット病の脂肪酸分画(24症例の予備実験)
小橋川 剛南家 由紀八子 徹山中 寿小竹 茂
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2015 年 38 巻 4 号 p. 349a

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抄録
  【目的】BD患者の病勢と血中脂肪酸との関連を検討した.【方法】当院に通院したBD患者で診療録から脂肪酸分画を測定していた24例について脂肪酸とBDとの関連を解析した.病勢は疾患活動性全般評価(PtGA)を用い,『BDにおいてEPA/AA比は正常範囲より低い』と仮定した.【結果】全24例(その内訳は,口24例,皮膚23,陰部19,眼9,関節炎19,腸管11,神経3,血管5)において,検討した2年間で延べ75件の検査を施行.平均EPA/AA比0.41(SD:0.30)で平均CRP0.42 mg/dL (1.04),平均赤沈1時間値19.9mm(17.2),平均PtGA38.7(23.2).EPA/AA比の基準値より大,以内(0.11-0.5),より小,の3群で検討,各々19件(平均EPA/AA比0.84:SD0.29),54件(0.28:0.097),2件(0.077:0.0011).単変量解析でEPA/AA比が高いと皮膚,神経病変,免疫抑制薬の使用を減少させ,低いと陰部,腸管,血管病変を減少させた.仮設は否定された.但し,血管型5例は,EPA/AA比とPtGAとに関連は認めないものの,EPA/AA比低下例は同5例で全て活動期の腸管型で,in-take不足のため低値となった可能性がある.【結論】BD患者において,EPA/AA比が血管型とは相関しない傾向を示した.
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© 2015 日本臨床免疫学会
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