日本臨床免疫学会会誌
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一般演題(ポスター)
P7-004 関節リウマチにおけるトシリズマブの治療効果と強い相関を示す病態関連因子の同定
吉崎 和幸宇野 賀津子岩橋 充啓八木 克巳
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2015 年 38 巻 4 号 p. 349b

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抄録
  炎症病態にサイトカインの関与はよく知られている.主にin vitroの系によって見出されているが,臨床における関与は不明で推測の域を出ないものも多い.我々はin vitroで得られた作用が,確かにin vivoでも同様の作用を示すかどうかを検討してきた.関節リウマチのIL-6阻害治療の有効性は示されているが,IL-6の臨床における作用は十分に解析されていない.我々はヒト型化抗IL-6レセプター抗体(トシリズマブ)治療におけるIL-6シグナル関与分子を検討した.In vitro研究で可溶性IL-6レセプター(sIL-6R)はIL-6の作用を増強し,一方sgp130は抑制した.トシリズマブ治療前にバイオマーカー量と,治療後16週の効果反応(DAS28)および寛解との関連性を検討した.その結果,特にsgp130を含む数種の因子がトシリズマブ治療反応(DAS28)と強い相関(R2 = 0.64)を示した.また,寛解有無においてもAUC = 0.83,P = 0.002を示した.更に,血中sgp130が多いほど有効であることが示された.このことから,sgp130は生体内自然阻害分子であることが示唆され,in vitroで得られた結果と一致した.臨床的には個々の患者に我々が特定した治療前のマーカー量を用いてDAS28を予測し,治療前に治療結果が予測できることが示された.
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© 2015 日本臨床免疫学会
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