日本臨床免疫学会会誌
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一般演題(ポスター)
P7-035 関節リウマチにおけるCD14++CD16+単球の動態
塚本 昌子鈴木 勝也瀬田 範行吉本 桂子山岡 邦弘竹内 勤
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2015 年 38 巻 4 号 p. 365a

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抄録
  【背景】単球はCD14/CD16発現により3つのサブセットに分類され,関節リウマチ(RA)ではCD14++CD16+単球が増加しているが病態への関与は不明であり,治療による変化を明らかにすることを目的とした.【方法】メトトレキサート(MTX)治療前のRA患者24例で治療前・12週・24週間後及び健常人14例の単球サブセットをフローサイトメトリーにてCD14/CD16発現により分画し,臨床情報との関連を検討した.【結果】MTX治療12週後,12例でアダリムマブ(ADA)を併用し,12例でMTX単独で加療された.RA患者のCD14++CD16+単球は健常人と比較して有意に増加,疾患活動性と正の相関を示した.ADA併用群ではMTX単独12週でCD14++CD16+単球の有意な低下を認めなかったが,ADA併用後の12週で有意な低下を認めた.MTX単独群では治療12週でCD14++CD16+単球と疾患活動性の有意な低下を認めた.【結論】CD14++CD16+単球は疾患活動性と正の相関を示し,MTX,生物学的製剤の治療効果に伴い低下した.CD14++CD16+単球はRAの病態に伴い,増加する可能性が考えられた.
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© 2015 日本臨床免疫学会
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